『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- ADCCは,標的細胞に特異抗体を結合させ,その抗体のFc部分に,Fcレセプターを保有するエフェクター細胞が結合して引き起こされる標的細胞の細胞傷害・細胞死である.また,この反応はごく微量の抗体の存在下で,多様なエフェクター細胞と協調し,主要組織適合性抗原複合体(MHC)の拘束を受けない非特異的な生体防御機構とみなされてきた.したがって,ADCCは,ウイルス感染や腫瘍に対する免疫・生体防御反応の一つと考えられ,ADCC活性を測定することは,生体の免疫能,特に細胞性免疫能を知るうえで有意義と考えられている.
- しかし,ADCCのみで生体の防御能を論ずることはできず,遅延型皮膚反応,レクチンに対するリンパ球刺激試験などの細胞性免疫能試験や,免疫グロブリン産生能などの液性免疫能を総合的に判断すべきである.生体内においては,Ⅱ型アレルギー反応(ADCC型)の細胞傷害に関与していると考えられている.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。 |
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高値 |
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低値 |
リンパ性・骨髄性白血病、 悪性疾患、 肝疾患、 全身性エリテマトーデス、 尿毒症
リンパ性・骨髄性白血病,悪性疾患の末期,肝疾患,尿毒症,全身性エリテマトーデスなど |
次に必要な検査 |
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変動要因 |
生後,1ヵ月までは低値(成人の1/3以下)を示し,12ヵ月で成人の値に達する.その後は加齢に伴う大きな変化は認めない.
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( 小林 賢 )