『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- P-セレクチンは,トロンビン,ヒスタミン,インターロイキン-8,PAF(血小板活性因子),ロイコトリエンC4,補体,TNF(腫瘍壊死因子)-α,酸化LDLなどの刺激によって,血小板では瞬時に,内皮細胞では数分で表出する.発現したP-セレクチンは刺激後30分以内に速やかに細胞質内還入により消失する.したがって,P-セレクチンの発現は,血管障害,血栓疾患や炎症性病態の形成の初期に深く関与する.また,虚血-再環流障害の際にも発現し,好中球と内皮細胞の接着や,さらに内皮障害にも関与する.
- 循環血中に検出される可溶性P-セレクチンは,スプライシングにより膜貫通領域を欠落した分子(137kDa)とされ,細胞外成分の大部分を有する.
- 循環血中の可溶性P-セレクチンを測定することによって,P-セレクチンを発現する血小板や血管内皮細胞の細胞数の増加や血小板の活性化の程度,すなわち血小板や内皮細胞のP-セレクチンの発現量の増加を推測できる.
- 本検査は血栓形成疾患,血管障害,上記のさまざまな炎症性疾患の活動性や治療効果を知りたいときに応用できる.
- また,一般的な凝固系マーカーやCRP,赤沈,白血球数などの一般的な炎症マーカーで十分な情報が得られない際に代用できる可能性がある.