『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- LP-Xが強陽性の場合は,それだけ胆汁うっ滞が強度であることを意味する.
- 胆汁うっ滞の原因はさまざまであり,肝外性の場合は悪性腫瘍,胆石による胆道系の閉塞が考えられる.これに対して肝内胆汁うっ滞は薬剤の副作用として認められることがある.
- 一般に悪性腫瘍による閉塞のほうがよりLP-Xが増加するといわれているが,値による悪性か良性かの鑑別は困難である.また閉塞性黄疸で胆管ドレナージした症例ではLP-Xが低下してくるので,減黄効果を追跡するのにも有用である.
- 以前は定量用試薬も出されていたが,最近LP-X自体の利用価値がうすらいできたためか,現在では市販されていないようである.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。
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陰性
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陽性
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LCAT欠損症、 リピッドエマルジョンの静注、
原発性胆汁性肝硬変、 高度な胆汁うっ滞、 先天性胆道閉鎖症
高度な胆汁うっ滞(悪性腫瘍,総胆管結石の嵌頓),原発性胆汁性肝硬変,先天性胆道閉鎖症,LCAT欠損症,リピッドエマルジョンの静注
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変動要因
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- 臨床的に他の検査データからも胆汁うっ滞が否定的であるにもかかわらず陽性の場合,脂質エマルジョンの静脈投与がされていないか,あるいはまれではあるがLCAT欠損症を疑ってLCATを測定する.
- 逆に著明な胆汁うっ滞が認められるにもかかわらず,LP-Xの存在がはっきりしないとき,血清の保存条件を確認する必要がある.長時間室温に放置したり,凍結融解を繰り返した血清サンプルでは,LP-Xの陰極への移動度が抑制されることがある.
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「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.