『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 血清中のα-トコフェロール濃度は,血清中の総ビタミンEに非常に近い値を得ることであり,生体内の栄養状態を推測することができる.
- ビタミンEは,食事中の脂肪の不飽和脂肪酸量と直接関係しており,不飽和脂肪酸量が増加すると,血清中のビタミンEは低下する.
- ヒトにおけるビタミンE欠乏症は,歩行失調,腱反射,振動感消失,眼球運動麻痺,網膜症などを発現する.無β-リポ蛋白血症や先天性胆道閉鎖症の胆汁うっ滞を伴う脂肪吸収障害症などの患児にみられる.
- フリーラジカル捕捉障害と考えられる溶血性貧血,乳児皮膚硬化症および血小板凝集能の異常などもある.
- ビタミンEの栄養評価は,血清もしくは血漿ビタミンE値で行われる場合が多いが,血漿中の脂質に影響されやすい.そのため血漿脂質中ビタミンE濃度(ビタミンE/脂質比)や赤血球ビタミンE濃度,ビタミンE/コレステロール比などの指標が試みられているが,現在のところ確立されていない.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。 |
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高値 |
高脂血症、 妊婦
高脂血症,妊婦 |
低値 |
kwashiorkor、 先天性胆道閉鎖症、 胆汁うっ滞を伴う脂肪吸収障害症、 低出生体重児・新生児栄養失調症、 無β-リポ蛋白血症
無β-リポ蛋白血症,胆汁うっ滞を伴う脂肪吸収障害症,先天性胆道閉鎖症,低出生体重児・新生児栄養失調症,kwashiorkor |
次に必要な検査 |
赤血球や血小板のビタミンEを測定する.
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変動要因 |
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( 橋詰直孝 )