『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
カルバマゼピン
CBZ
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 薬理効果は脳内濃度に依存し,その濃度は血中濃度と平衡関係にあるため,血中濃度測定は重要である.
- 一般的に,血中薬物濃度を測定することの臨床的意義は以下のとおりである.
- 薬物の効果を直接評価しにくい予防的投与などにおける効果判定が可能になる.
- 過量投与や薬物相互作用による中毒・副作用の防止・回避が可能になる.
- 肝臓や腎臓などに障害がある患者の場合,血中薬物濃度を指標に,個々の患者の病態に合わせた至適投与量設定が可能になる.
- 患児や高齢患者で投与量を決めにくい薬物の場合,血中薬物濃度を指標に,個々の患者に合わせた至適投与量設定が可能になる.
- 薬物併用による薬物-薬物間相互作用の評価が可能となる.
- 患者が服薬指示を守っていない,または誤薬の疑いがあるときのチェックが可能となる.
副作用
〈濃度依存性〉
- >8~12μg/ml:精神神経系(頭痛,反射運動能力などの低下,錯乱,めまい,幻覚,倦怠感),消化器系(ときに食欲不振,悪心,嘔吐,便秘),眼(眼振,複視).
- >20μg/ml:水中毒.
〈濃度非依存性〉
適応症
- てんかん:精神運動発作,痙攣発作
- 躁病,躁うつ病の躁状態,統合失調症の興奮状態
- 三叉神経痛
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。
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有効治療濃度
- 抗痙攣作用:8~12μg/ml
- 三叉神経痛:6~8μg/ml
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適応症
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てんかん、 三叉神経痛、 統合失調症の興奮状態、
痙攣発作、 躁うつ病の躁状態、 躁病
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変動要因
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- 高値を示す場合の原因:吸収・分布相における測定,過量投与,薬物相互作用(代謝阻害),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの低下.
- 低値を示す場合の原因:定常状態にまだ到達していない時点での測定,ノンコンプライアンス,薬物相互作用(酵素誘導),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの上昇.
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「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.