『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 腎糸球体や尿細管の障害により,同部からのCr排出が低下するために,Ccrが低下する.血清Cr値の増加があり,腎機能低下を疑ったときや,前期・早期糖尿病腎症で糸球体過剰濾過を疑ったときにCcrを測定する.
- Ccrは,軽度の腎機能低下と糖尿病腎症早期の糸球体過剰濾過を簡便に検出することができ,腎障害早期からの積極的な治療を可能にする.
- また,Ccrは腎機能低下の細分類にも使用される.Ccrが30~70ml/minを腎機能不全,30ml/min以下を腎不全,10ml/min以下を末期腎不全と分類している.しかし,Crは尿細管からの分泌を受けるため,イヌリンのような完全なGFR物質ではない.Ccrは,真のGFRに比して高値をとる傾向があり,腎不全では約2倍に達する点に留意すべきである.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。 |
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高値 |
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低値 |
高齢者、 自己免疫疾患、 心不全、 腎炎、 腎硬化症、 脱水、 糖尿病腎症、 尿細管障害、 尿路閉塞、 末期腎不全
10ml/min以下:末期腎不全 次に必要な検査
まず,クレアチニン(Cr)値,検尿結果の過去からの変動を調査する.また,検尿,尿蛋白・電解質定量,尿中β2-ミクログロブリン,α1-ミクログロブリン,尿中NAG,血糖,生化学・免疫学的検査,腎尿路の画像診断を行い,経過(急性あるいは慢性)と原疾患を鑑別する.急性で腎実質性障害の場合は,腎生検も検討する.
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変動要因 |
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( 木村秀樹 )