『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 尿中DOPAC濃度は中枢のドパミン作動神経の活動を反映する.すなわち,主に精神神経疾患の診断や治療効果の判定に有用である.なかでもParkinson症候群,Alzheimer病などで低値を示す.
- しかし,最近は末梢性ドパミン作動神経の存在や腎でのドパミン産生が証明されるようになり,ドパミンが血圧やナトリウム代謝にも関与していることが明らかになった.したがって今後,高血圧や電解質の異常をきたす疾患でその測定意義が生ずると思われる.
- なお,中枢ドパミン作動神経活動を正確に知るには,髄液中濃度を測定した方がよい.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。 |
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高値 |
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低値 |
Alzheimer病、 Down症候群、 Parkinson症候群
Parkinson症候群,Alzheimer病,Down症候群 |
変動要因 |
DOPACは比較的安定であるが,採尿については冷暗所,酸性蓄尿が必要であり,これらについてチェックする.
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( 中井利昭 )