アトピー性皮膚炎は乳児から成人まで発症する頻度の高い疾患で、その患者数は約37万人と言われています。従来のアトピー性皮膚炎の外用療法は、症状が悪化した時は抗炎症外用薬によって炎症を抑え、改善後は保湿剤によるスキンケアで悪化を予防する、いわば、『リアクティブ療法』です。一方、『プロアクティブ療法』は急性期治療後の皮疹が消えた後も目に見えない炎症が残存していると考え、週2回程度の抗炎症外用薬を定期的に外用することで、再燃を防ぎ、長期間無症状の状態を維持することを狙ったものであり、最近注目されている治療法です。監修:大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター皮膚科 主任部長 片岡 葉子 先生アトピー性皮膚炎プロアクティブ療法のすすめ
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