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妊娠高血圧症候群

略称 PIH
別名 toxemia, pregnancy induced hypertension, pre-eclampsia

疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。

臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 妊娠20 週以後に出現する高血圧・蛋白尿・浮腫を特徴とする病態であり,妊娠の7~10%に発症するといわれている.高血圧もしくは高血圧に蛋白尿を伴うもので,かつこれらが単なる妊娠偶発合併症によるものでないものをいう.
  2. 近年,国際的に高血圧を主症状とする考え方が強くなっている.わが国でも2005 年4 月より妊娠中毒症から妊娠高血圧症候群に名称が変更された.
  3. さまざまな合併症により,母児の健康状態が著しく脅かされるため,予防と早期発見・早期治療が重要である.
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管理・検査

 妊婦検診時には毎回,体重測定,尿検査,血圧測定を行う.いずれかで妊娠高血圧症候群を疑い,重症化する兆しがあれば,入院管理としたほうがよい.
 入院後は週2~3 回の検尿と血算・生化学検査,週1 回程度のクレアチニンクリアランスを測定しておく.一般に,患者の血液は濃縮傾向にあり,尿酸値が上昇することが多い.腎機能・肝機能には注意を払う.また,連日胎児心拍モニターで胎児の状態をチェックし,エコーで胎児発育や臍帯動静脈,胎児中大脳動脈,子宮動脈の血流測定を行い,子宮内環境の検討に供する.妊娠高血圧症候群は重症化すると,胎児発育速度が鈍化し,臍帯動脈の途絶・逆流がみられ,胎児心拍モニターも徐々に悪化してくる.
 母体の状態が治療に反応せず,子宮内環境の悪化と2 週間以上の胎児発育の停止がみられたときには,妊娠を終了させたほうがよい.
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