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心タンポナーデ

別名 cardiac tamponade

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 身体所見として静脈系の怒張,血圧低下,心音微弱(Beckの3徴),および奇脈(吸気時の血圧低下≧10 mmHg)の存在の有無に注目する.
  2. 心エコーでの心嚢水の量だけでは心タンポナーデかどうか判断できない.理学所見が重要であり,かつ貯留のスピードも大いに関連する.急激な貯留は少量でも血液流入障害を招く.
  3. 胸部 Xp 上の心陰影の拡大がある場合は,心肥大や拡大とともに心エコーでの心嚢液貯留の有無について調べる.
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検査所見

①心電図
 心外膜炎症例では,心外膜障害としてのST 上昇を示すことが多い.心嚢液貯留による全誘導での低電位(1.0 mV 以下)を示しやすい.電気的交互脈の出現.
②胸部Xp
 多量の心嚢液貯留により,心陰影は左右に拡大して各弓の凹凸が不明瞭になる水瓶状(water bottle)を示す.
 透視下では,心陰影の拍動消失を認める.
③心エコー診断(表1,図1,2)
 心エコーでの,心嚢液貯留と右室の拡張期虚脱を証明することである.逆に右室の拡張期虚脱がない症例は,心タンポナーデとはいえない.なお心房の虚脱は,単なる心嚢液貯留でよくみられるので,間違ってはならない.
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表1 心エコー
表はPC版サイトをご覧ください
図1 心嚢液貯留の心エコーMモード所見
b.の白矢印は,拡張早期の右室前壁の虚脱を示す.
図2 心嚢液貯留の心エコーBモード所見(四腔像)
矢印は,拡張早期の右室前壁の虚脱を示す.
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