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原発性糸球体疾患

別名 primary glomerular disease

疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。

臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 変形赤血球を伴う血尿と持続性蛋白尿があれば糸球体疾患の可能性がきわめて高い.
  2. WHOは原発性糸球体疾患を急性腎炎症候群,急速進行性腎炎症候群,反復性血尿症候群,慢性腎炎症候群,ネフローゼ症候群の5つの臨床症候群に分類した.
  3. 適応があれば腎生検を行い,病理診断を確定してから治療方針を立てる.
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検査

    1.急性腎炎症候群
    [検査]
  1. ①尿検査
    1. ①血尿,蛋白尿を認める.蛋白尿の半数は 1 カ月以内,ほとんどが 6 カ月以内に消失
    2. ②蛋白尿の程度は予後と関連しないが,持続する蛋白尿は予後不良の徴候である.
  2. ②腎機能低下(血清クレアチニンは正常上限にとどまることが多い).
  3. ③血清補体価(特に CH50,C3)の低下:8 週間以内に回復する.
     8 週間以内に回復しなければ,膜性増殖性糸球体腎炎,ループス腎炎,本態性クリオグロブリン血症などを疑う.
  4. ④溶連菌感染の証明
    1. ①咽頭培養からの菌検出率は 40%に満たず,偽陽性の可能性もあり診断には役立たない.
    2. ②ASO の陽性率は 90%にも達する(感染後数日で上昇し,3~5 週で最高値となり,約半数は 6 カ月以内に正常化する).
    3. ③ASK の陽性率は 50%以内にとどまる.
  5. ⑤腎生検
    1. ①光顕所見:びまん性管内増殖性糸球体腎炎
    2. ②蛍光抗体染色所見:係蹄壁に沿った C3 の顆粒状沈着
    3. ③電顕所見:上皮下巨大沈着物(hump)

2.急速進行性腎炎症候群
[検査]
  • ①腎機能:数週~数カ月の間に末期腎不全に陥る.
  • ②抗 GBM 抗体,MPO-ANCA,PR3-ANCA,抗核抗体(抗 dsDNA 抗体など).
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