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抗エコーウイルス抗体

抗エコーウイルス抗体

別名 エコーウイルス抗体,エコー-NT,エコー-HI,エコー-CF

臨床的意義

  • 本検査は,臨床症状よりエコーウイルス感染が疑われる場合や,流行的発生時の疫学情報のために行われる.
  • エコーウイルスは多くの血清型が存在し,不顕性感染もみられるので,血清学的診断はあまり重要視されない.中和抗体(NT抗体)の急性期と回復期のペア血清における4倍以上の上昇があれば有意とされる.
  • 一般にウイルス分離の裏付けとしての血清学的検査の意義は高いと考えられている.
  • エコーウイルスは糞口経路によって感染し,季節的には夏期(6~9月)に多発する.
  • エコーウイルスが関与する疾患としては,無菌性髄膜炎,中枢神経疾患,麻痺,発疹,ヘルパンギーナ,心のう炎,心筋炎,筋痛症,気道疾患,肝炎などがあるが,臨床的にはコクサッキーウイルス感染と区別できないことが多い.
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基準値・異常値

基準範囲
陰性
  • CF・NT:〈血清〉4倍未満,〈髄液〉1倍未満
  • HI:〈血清〉8倍未満,〈髄液〉8倍未満
変動要因
陽性

ヘルパンギーナ、  肝炎、  気道疾患、  筋痛症、  心のう炎、  心筋炎、  中枢神経疾患、  発疹、  麻痺、  無菌性髄膜炎

無菌性髄膜炎,中枢神経疾患,麻痺,発疹,ヘルパンギーナ,心のう炎,心筋炎,筋痛症,気道疾患,肝炎

次に必要な検査
今後の検査の進め方
  • 必要に応じウイルス分離を行う.
変動要因
エコーウイルスが関与する疾患はそれ以外のウイルスによっても起こりうるので,他のウイルスの検索も必要である.
( 中村良子 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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