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18q21(MALT1)転座

18q21(MALT1)転座

略称 t(18q21)(MALT1

臨床的意義

  • MALTリンパ腫の中で最も多いのは胃MALTリンパ腫であり,最も精力的に研究が進められている.胃MALTリンパ腫はB細胞性リンパ腫ともよばれ,ほとんどの症例でヘリコバクター・ピロリ菌感染が認められる.in vitro実験では,ピロリ菌によって活性化したT細胞がMALTリンパ腫細胞を増殖させたという.胃MALTリンパ腫の70%ではピロリ菌療法によりリンパ腫も消退するが,これは上記の実験結果を支持するものである.しかし,10%の症例ではピロリ菌除菌でもリンパ腫が消失しない.このような症例では多くはAPI2/MALT1融合遺伝子が陽性である.
  • MALTリンパ腫の中で,ピロリ菌除菌が無効な症例を特定できる.つまり,API2/MALT1融合遺伝子の有無は治療方針の決定に必須である.
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基準値・異常値

基準範囲
検出せず
陽性(+)

粘膜関連リンパ組織(mucosa associated lymphoid tissue:MALT)リンパ腫

粘膜関連リンパ組織(mucosa associated lymphoid tissue:MALT)リンパ腫

次に必要な検査
API2/MALT1融合遺伝子の検索.
( 佐藤裕子 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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