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20番染色体長腕欠失

20番染色体長腕欠失

略称 20q-

臨床的意義

  • 診断はさまざまであるが,107例の20q-症例を集めて臨床病理学的検索をしたところ,診断名にかかわらず,骨髄では赤芽球系と巨核球系の異常が認められたことから,20q-異常は赤芽球/巨核球の共通造血幹細胞レベルで起こる異常ではないかと考えられている(Am. J. Clin. Pathol., 106:680,1996).
  • 最近,20q-の短くなった長腕が鏡面像で2本繋がったider(20q)が見つかり,注目されている.これは染色体検査では見落とされがちな小さな異常染色体であり,頻度は20q-の1/10程度で,MDSやAMLに認められる.染色体検査所見が「-20,+marker」となっているときにはider(20q)を疑い,FISHで検索してみるべきである.D20S108プローブを用いてFISHを行えば,ider(20q),del(20q),monosomy 20の鑑別が可能である.
  • PVでは20q-を持つ症例と正常核型の症例では予後に差異はないとされている.
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( 佐藤裕子 )
臨床検査項目辞典

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「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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