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11p15(NUP98)転座

11p15(NUP98)転座

臨床的意義

  • 全11p15転座の中で圧倒的に多いのはNUP98遺伝子内に転座切断点があるNUP98転座であり,35%を占める.病型別頻度では,M2が圧倒的に多く(60%),M4(20%),de novo MDS(4%),t-MDS(4%),T-ALL(12%)と続く.特にNUP98/HOXA9転座とNUP98/TOP1転座はM2に多い.しかし,B細胞性白血病での報告はない.
  • NUP98転座の全血液腫瘍における頻度は1~2%であるが,t(X;5)(q34;p15)のようにcryptic translocationやt(X;11)(q28;p15)のように発見しづらい転座が多いと思われるので,実際の頻度はもっと高いと考えられる.
  • NUP98転座型白血病は染色体異常が単純であるという特徴があり,MDS,t-AML/t-MDSのように,通常,複雑な染色体異常を示す疾患であっても,NUP98転座を持つ場合には3本以上の異常染色体を持つことはない.
  • 11p15転座白血病は予後不良である.
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( 佐藤裕子 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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