赤血球数・指数(MCV,MCH,MCHC)
赤血球数・指数(MCV,MCH,MCHC)
別名 | RBC |
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臨床的意義
- 本検査は,日常診療における基本的な検査の一つであり,貧血の分類や赤血球増加症を疑うときの診断およびこれらの疾患の経過観察に利用する.
- ただし,赤血球数(RBC)単独では評価されることは一般的には行われておらず,同時に測定されているヘモグロビン濃度,ヘマトクリット値,赤血球指数のMCV,MCH,MCHCから,総合的に判断する必要がある.貧血の有無はヘモグロビン濃度,貧血の分類にはMCVが有用である.
- MCV低下:小球性貧血(鉄欠乏性貧血,慢性出血による貧血,慢性炎症による貧血)
- MCV上昇:大球性貧血(ビタミンB12または葉酸の作用不足,核酸合成障害,ときに溶血性貧血,再生不良性貧血,慢性肝障害)
- MCV正常:正球性貧血(再生不良性貧血,溶血性貧血,急性失血,続発性貧血)
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基準値・異常値
- 基準範囲
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- 男性440~580万個/μl
- 女性380~520万個/μl
- 高値
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寒冷凝集、 高度の連銭形成、 赤血球増加症〔真性赤血球増加症,二次性赤血球増加症(新生児,高地居住者,先天性心疾患チアノーゼ群,慢性肺疾患,エリスロポエチン産生腫瘍)〕、 大球性貧血、 脱水
- 低値
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各種の貧血、 小球性貧血(鉄欠乏性,鉄芽球性貧血,ピリドキシン反応性貧血,サラセミア)、 水血症
- 次に必要な検査
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見かけ上の貧血(水血症)や相対的赤血球増加症(脱水症)がないかどうかを確認し,必要に応じて再検査を実施する.貧血の場合はMCVを中心に貧血を分類し,検査を進める.
- 変動要因
- 水血症や脱水の影響がないか,採血が輸液ラインから行われていなかったか,血液サンプルが凝固または赤血球が凝集していなかったかなどについてチェックし,再検査,再採取する.
( 桑島 実 )
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