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高分子キニノゲン

高分子キニノゲン

略称 HMW-K
別名 フィッツジェラルド(Fitzgerald)因子

臨床的意義

  • 出血傾向がほとんど存在しない高度のAPTT延長患者に遭遇したときに,HMW-Kを測定してみる価値がある.
  • 先天性欠乏症にはHMW-Kのみの欠損とHMW-K,LMW-Kの両方の欠損が存在する.両者に臨床所見の差は認められない.
  • 分子異常症の報告はなく,日常生活や外科的処置の際も出血症状を呈さない.APTT延長として偶然発見されることがほとんどである.また同時にプレカリクレインの低下が認められる.
  • 肝実質細胞で合成されているが,ビタミンK依存性蛋白質ではないので,抗ビタミンK製剤の影響は受けない.
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基準値・異常値

基準範囲
70~140%
変動要因
低値

ショック、  遺伝性血管神経浮腫、  肝硬変、  消化器癌、  先天性欠乏症、  播種性血管内凝固症候群(DIC)、  慢性腎不全

低値

先天性欠乏症,肝硬変播種性血管内凝固症候群(DIC),ショック,慢性腎不全,遺伝性血管神経浮腫,消化器癌など

次に必要な検査
PK,第ⅩⅡ因子は同時に調べておかなければならない.
変動要因
内因子・共通系凝固因子,von Willebrand因子,ループスアンチコアグラントの確認,またヘパリンの影響がないかチェックする.
( 腰原公人 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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