リチウム
リチウム
略称 | Li |
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別名 | Li2CO3,炭酸リチウム |
臨床的意義
- 薬理効果は脳内濃度に依存し,その濃度は血中濃度と平衡関係にあるため,血中濃度測定は重要である.
- 一般的に,血中薬物濃度を測定することの臨床的意義は【→】「カルバマゼピン」.
- 腎障害が疑われる場合,リチウムの排泄状況を把握するために,尿中濃度の測定も行われる.
〈濃度依存性〉
- 1.3~1.5mEq/l:手指の振戦,口渇,多飲.
- 1.5~2.5mEq/l:嘔吐,下痢.食欲不振,運動失調,頭痛.
- 2.5~3.5mEq/l:中毒症状(昏睡,意識障害,譫妄,全身痙攣,乏尿,急性循環不全).
- 白血球増多症,甲状腺機能低下,その他(多尿,蛋白尿,アレルギー性血管炎,一過性の過血糖).
- 連用中は,定期的に腎機能,甲状腺機能検査を実施する.
躁病および躁うつ病の躁状態
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基準値・異常値
- 基準範囲
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有効治療濃度
- 躁病治療:0.6~1.2mEq/l
- 躁うつ病予防:0.4~0.8mEq/l
- 急性期治療:1.0~1.5mEq/l
- 適応症
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躁病および躁うつ病の躁状態
- 変動要因
- 高値を示す場合の原因:吸収・分布相における測定,過量投与,薬物相互作用(排泄阻害),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの低下.
- 低値を示す場合の原因:定常状態にまだ到達していない時点での測定,ノンコンプライアンス,薬物相互作用(排泄促進),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの上昇.
( 樋口 駿,廣田 豪 )
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