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プロカインアミド

プロカインアミド

別名 塩酸プロカインアミド

臨床的意義

  • プロカインアミドは,不整脈薬でありながら中毒症状として不整脈が発現し,血中濃度により判定される.
  • プロカインアミドの有効治療血中濃度は,活性代謝産物のNAPA濃度を加味して決定されており,両濃度を測定しモニタリングを実施するのが望ましい.
  • プロカインアミドの血中濃度を測定し,その結果に基づき当該薬剤の投与量を精密に管理した場合に,特定薬剤治療管理料を月1回に限り算定できる.
  • 一般的な血中薬物濃度測定の目的と意義は【→】「ジギトキシン」.
副作用
  • 8~16μg/mlでは重度の中毒症状の発現は少ないが,16μg/ml以上ではその発現率が高くなる.
  • 循環器系:心室頻拍,心室粗・細動,心不全,心収縮力低下,血圧下降.
  • SLE様症状(発熱,紅斑,関節炎,筋肉痛,多発性関節痛など).
  • 消化器系:悪心,嘔吐食欲不振下痢など.
  • 精神神経系:頭痛,不眠,幻視,幻聴など.
  • 血液:無顆粒球症,血小板減少,好酸球増加など.
  • その他:発疹,悪寒,発熱など.
適応症
  • 期外収縮(上室性,心室性),発作性頻拍(上室性,心室性)の治療および予防.
  • 新鮮および陳旧性心房細動,発作性心房細動の予防.
  • 急性心筋梗塞における心室性不整脈の予防.
  • 手術および麻酔に伴う不整脈の予防.
  • 電気ショック療法との併用およびその後の洞調律の維持.
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基準値・異常値

基準範囲
有効治療濃度 4~10μg/ml
適応症

期外収縮、  発作性頻拍

次に必要な検査
今後の検査の進め方
  • 肝・腎機能障害の有無とその程度.頻回の心電図検査.服薬状況の確認.
( 北村正樹,横田邦信,景山 茂 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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