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アルベカシン

アルベカシン

略称 ABK

臨床的意義

  • アルベカシンの点滴静注による治療を新たに開始したとき,腎機能に変化がみられたとき,投与が長期化するときに血中濃度モニタリングを実施する.
  • 感染症,検出菌,検出部位,臨床所見を考慮し,安全かつ有効な投与法(投与量,投与間隔,点滴速度)を患者ごとに設定するため,アルベカシンの点滴静注による治療時には適切な血中濃度モニタリングを実施することが望ましい.アルベカシンの血中濃度と母集団パラメータを基に解析して得られた投与設定を参考にして,患者ごとの最適な投与法で治療することが重要である.
  • 腎機能の変化によって血中濃度推移も変化するため,細菌検査を含めた感染症の経過を把握するための検査とともに,腎機能に関する検査を実施する.腎機能が変化した場合には,再度,血中濃度モニタリングを実施して投与法を再設定する.
副作用
  • 重大な副作用として,ショック痙攣,第8脳神経障害(眩暈,耳鳴,耳閉感,難聴),急性腎不全,汎血球減少などが知られている.
適応症
メチシリン,セフェム耐性の黄色ブドウ球菌のうちアルベカシン感受性菌による敗血症肺炎
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基準値・異常値

基準範囲
最低血中濃度2μg/ml以下,最高血中濃度7~12μg/mlを目安とする
変動要因
適応症

メチシリン、  敗血症、  肺炎

変動要因
検査そのもの,腎機能の評価,投与法,採血方法などに問題がないか確認し,問題がなければ投与法を調整する.調整後,再検査を実施する.
( 村松英彰,川上純一 )
臨床検査項目辞典

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「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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