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3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸

3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸

略称 DOPAC
別名 ジヒドロキシフェニル酢酸

臨床的意義

  • 尿中DOPAC濃度は中枢のドパミン作動神経の活動を反映する.すなわち,主に精神神経疾患の診断や治療効果の判定に有用である.なかでもParkinson症候群,Alzheimer病などで低値を示す.
  • しかし,最近は末梢性ドパミン作動神経の存在や腎でのドパミン産生が証明されるようになり,ドパミンが血圧やナトリウム代謝にも関与していることが明らかになった.したがって今後,高血圧や電解質の異常をきたす疾患でその測定意義が生ずると思われる.
  • なお,中枢ドパミン作動神経活動を正確に知るには,髄液中濃度を測定した方がよい.
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基準値・異常値

基準範囲
〈尿〉0.1~2.4mg/day
変動要因
高値

l-Dopa投与、  褐色細胞腫、  神経芽細胞腫、  慢性腎不全

神経芽細胞腫,褐色細胞腫,慢性腎不全,l-Dopa投与

低値

Alzheimer病、  Down症候群、  Parkinson症候群

Parkinson症候群,Alzheimer病,Down症候群

変動要因
DOPACは比較的安定であるが,採尿については冷暗所,酸性蓄尿が必要であり,これらについてチェックする.
( 中井利昭 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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