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MN式血液型

MN式血液型

別名 MNSs式血液型

臨床的意義

  • MN式には多くの変異型(variant)や衛星(satellite)抗原があり,全体として非常に複雑なシステムを構成している.そのため,法医学の領域で,個人識別や親子鑑定に用いられてきた.
  • 抗M抗体は,比較的検出頻度の高い自然抗体の一つで,IgMに属し,4~22℃の低温域で反応するので,臨床的な意義は薄い.しかし,まれではあるが37℃で反応するIgG型の抗M抗体が検出されることがある.このIgG型の抗M抗体は,溶血性輸血副作用や新生児溶血性疾患の原因となる.
  • 母親がIgG型の抗M抗体を保有していると,低抗体価であっても,胎児水腫や重篤な新生児溶血性疾患の原因となることが報告されている.
  • 抗N抗体はIgM型の自然抗体で,寒冷凝集素であり,20~25℃以上の温度では反応しないので,臨床上問題となることはない.抗N抗体が免疫性に産生されることは非常にまれであると考えられている.
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( 村上純子 )
臨床検査項目辞典

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「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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