『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
顆粒球コロニー刺激因子
G-CSF
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 高度な好中球増加を認めるが,細菌感染症などの原因がない場合に,慢性骨髄性白血病や慢性好中球性白血病などの好中球の自律性増殖による増加か,あるいは肺癌などのG-CSF産生腫瘍による反応性の増加かを鑑別するために,血中G-CSF濃度を測定する.前者は低値で,後者は高値となる.
- 細菌感染症の急性期にG-CSFが増加する.好中球減少をきたす疾患では,好中球産生を促そうとする反応としてG-CSFが増加する.しかし,これらの診断にG-CSFの測定は必要ではない.
- 顆粒球系造血の病態を研究として調べるのであれば,SCF(stem cell factor),GM-CSF,IL-3,IL-4,IL-5などを調べる.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。
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5.78~27.5pg/m l(参照値)
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高値
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G-CSF産生腫瘍、
再生不良性貧血、 細菌感染症
細菌感染症,再生不良性貧血などの好中球減少をきたす疾患,G-CSF産生腫瘍(肺癌,膀胱癌などのごく一部の症例)
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低値
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変動要因
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- CLEIA法で予想外の値が認められる場合は,NFS-60細胞などのG-CSF依存性に増殖する細胞株に患者血清を添加して細胞増殖を測定するバイオアッセイを行う.
- 生理的変動として,早朝に最低値となり,夜10時頃に最高値となる日内変動を示す.妊婦では軽度増加する.
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「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.