『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
保険診療上で使用されている名称。
SARS-CoV-2抗原検出
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
イムノクロマトを測定原理とするSARS-CoV-2 抗原の検出試薬であり、検体希釈液で前処理して調製した試料液をテストデバイスの試料滴下部に滴下すると、サンプルパッドに吸収されたのち、コンジュゲートパッドに浸透する。すると、コンジュゲートパッド内部の抗SARS-CoV-2抗体(検出抗体)結合セルロース粒子が試料液に溶解し、試料中のSARS-CoV-2抗原と特異的に結合して複合体を形成する。形成された複合体はコンジュゲートパッドからメンブレンに移動し、メンブレン上に固定されたSARS-CoV-2抗原を認識する抗体(捕捉抗体)に捕捉される。セルロース粒子は青色を呈しているため、試料中にSARS-CoV-2抗原が存在する場合はテストラインが形成される。このテストラインを目視にて確認することでSARS-CoV-2抗原の有無について判定を行う。また、テストラインと吸収パッドの間のメンブレン上には検出抗体を認識する抗体が固定化されており、テストラインを通過した検出抗体がこの抗体と結合することでコントロールラインが形成される。国内臨床保存検体(ウイルス輸送培地に懸濁された鼻咽頭ぬぐい液)を用いたRT-PCR法との陽性検体全体の一致率は、74.1%(40/54)、陰性検体の一致率は、100%(50/50)、全体一致率は86.5%(90/104)であった。