『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 24時間尿中に排泄された尿素窒素量を知ることにより,肝,腎の大まかな異常がわかる.また,窒素バランスの状況(蛋白異化亢進か,合成亢進か)を知ることができ,腎不全,ネフローゼ症候群の食事蛋白投与量の推測が行える.ただし,他の検体検査,画像診断が進歩した現在,検査の頻度は減少している.
- 肝臓における蛋白中間代謝機能および腎機能により増減する.すなわち,蛋白質の消化,組織蛋白の異化亢進,腸管出血などによる血中アンモニアの増加で,肝での尿素合成が進み,血中尿素窒素(BUN)が上昇し,これに比例して尿中UNが増加する.一方,減少する場合は,肝不全による尿素回路の障害と,腎不全や尿路閉塞による尿素排泄障害がある.
- 窒素バランスの把握に用いられ,臨床的には慢性腎不全保存期における蛋白質制限食が適切か否かを判定する上できわめて重要である.蛋白異化の増加は(-)の窒素バランスで,蛋白合成亢進傾向のときは(+)と出る.
窒素バランス(g/day)=摂取蛋白量(g/day)÷6.25-尿中UN(g/day)-NUN*
*NUN(non-urea N):UNに由来しない窒素(クレアチニン,尿酸,アミノ酸,蛋白,糞便)で,通常は2.5g/dayないし0.031g/kg体重/dayである.