『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
フィブロネクチン
FN
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 一般に血漿FNを測定する意義は高くないが,血漿FN測定は炎症時に増加する急性期反応物質としての意味がある.さらに低栄養状態の有用性は血漿アルブミン,血漿トランスフェリンより高いとの報告がある.一方,血管内皮細胞の活性化マーカーとしてvon Willebrand因子とともに子癇前症の予測に検査されるが,鋭敏ではないとされる.
- このように血漿FNは種々の要素を反映することによる変動があり,疾患の診断に用いられることはほとんどない.種々の病態の推移や重症度の把握には有用であると考えられているが,病院検査室で測定することはなく,また衛生検査所での血漿FN検査も現在受注されていない.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。
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250~460μg/m l(血漿)
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高値
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低値
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変動要因
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低値の場合が問題となる.
- フィブリン形成でFNが消費されるため,血清では血漿より低値となる.
- FNはヘパリン結合領域をもつためヘパリン血ではFNが凝集し低値となる.
- FNは寒冷不溶性糖蛋白であり,低温で保存すると析出するため低値となる.
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「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.