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痙攣

別名 convulsion

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 痙攣は全身あるいは一部の筋群に生ずる発作性の不随意収縮のことである.広義の痙攣にはてんかん発作(seizure または epileptic seizure),種々の原因による急性症候性発作(臼井桂子・他:精神科治療学18:35-40,2003,急性症候性発作の診断フローチャート参照),攣縮(spasm),有痛性筋痙攣(cramp)などが含まれる.convulsion はてんかん発作の中の運動発作を意味する.本項では本書の構成上,広義の痙攣を扱う.
  2. てんかん(epilepsy)の有病率は 1,000 人当たり 5~10 人と推定され,平成 23~24 年度の健康保険組合のレセプトに基づく調査ではてんかん受療者数は 1,000 人当たり 7.24 人とされた.頭痛脳血管障害とともに頻度の高い神経疾患のひとつである.適切な薬物療法によって 70%がコントロール可能である.
  3. てんかん発作の多くは数分で終了し,生命の危険はない.ただし,てんかん重積状態は放置すると進行性の脳損傷を生じる救急疾患であり,ただちに治療を開始する(てんかん重積状態の治療フローチャート参照).
  4. 痙攣性疾患の鑑別診断の手順はまず急性症候性発作かてんかんてんかん症候群かの鑑別を行う(臼井桂子・他:精神科治療学18:35-40,2003,急性症候性発作の診断フローチャート参照).次いで,てんかん症候群の場合は,特発性か症候性か,さらに部分発作か全般発作かの鑑別診断を行う.
  5. てんかん症候群に対する慢性期薬物療法では全般発作か部分発作かにより第 1 選択薬が異なる.目撃者や家族から発作時の状況と病歴について十分な情報を収集することが診断と治療のために重要である.
  6. てんかん患者はてんかん発作だけでなく,教育や就労上の制限,抑うつ,不安,人格障害などの精神医学的問題を抱えていることが多い.日常生活全般,公的支援制度,教育・就職,妊娠・出産などに配慮した包括的な治療が求められる.
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検査

 急性症候性発作とてんかん症候群の診断のために以下の検査を選択する.
①緊急に行うべきスクリーニング検査
 ①末梢血検査,尿検査
 ②血液生化学検査(Na, K, Cl, Ca, Mg, BUN, Cr, AST, ALT, LDH, CK, CRP, NH3
 ③血糖
 ④血液ガス分析
 ⑤頭部CT
 ⑥心電図
 ⑦血清保存
②鑑別診断のために計画すべき検査
 ①脳波
 ②頭部MRI,MRA
③必要により計画する検査
 ①髄液検査(一般検査,オリゴクローナルIgG バンド)
 ②自己抗体,赤沈,甲状腺機能,尿中ポルフィリン
 ③薬物スクリーニング
 ④脳血管造影,DSA
 ⑤核医学検査(発作間欠時の糖代謝FDG-PET,脳血流SPECT,Iomazenil SPECT,発作時脳血流SPECT)
④より専門的な検査
 ①ビデオ脳波同時記録
 ②頭蓋内電極による脳波モニタリング
 ③脳磁図
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