抗内因子抗体
抗内因子抗体
略称 | IF-AB |
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別名 | 内因子抗体,抗胃抗体 |
臨床的意義
基準値・異常値
- 基準範囲
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陰性
変動要因 - 陽性
- 次に必要な検査
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- 他に確認すべき検査は,①末梢血の血球算定/血液像で大球性高色素性貧血と好中球過分葉(hypersegmentation),②骨髄塗抹標本での巨赤芽球性変化,③血中ビタミンB12(V.B12),葉酸の測定,④抗胃壁細胞抗体,⑤胃内視鏡による萎縮性胃炎と無酸症,⑥l-バリン負荷による尿中メチルマロン酸高値,⑦シリング(Schilling)試験である.
- Shilling試験は,58Co-V.B12の経口投与によるV.B12吸収試験であり,尿中排泄量により判断する.内因子欠乏型と吸収障害型を区別しうる.
- 悪性貧血においては他の臓器特異的自己免疫疾患である慢性甲状腺炎(橋本病),Addison病,1型糖尿病などを合併することがあるため,それらの検索も必要である.
- 変動要因
- 健常者でもまれに陽性を呈することがある.
- ステロイド治療による病態の改善によって抗内因子抗体の抗体価は低下しうる.
( 今福裕司 )
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