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混合性結合組織病

略称 MCTD
別名 mixed connective tissue disease

疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。

臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 混合性結合組織病(mixed connective tissue disease:MCTD)は,1972 年に米国のシャープ(Sharp GC)らによって提唱された疾患概念で,全身性エリテマトーデス(SLE)様,強皮症様,多発性筋炎様の症状が同時にあるいは経過の中で 2 つ以上出現し,かつ血清中に高い抗体価で抗 U1-RNP 抗体が検出される疾患である.
  2. 多くの症例は,レイノー現象と手背・両手指の浮腫性腫脹が先行し,リンパ節腫脹や関節炎,指の硬化,筋力低下を示し,U1-RNP 抗体が陽性となって診断される.
  3. これは膠原病の重複症候群の中の一つの病型と理解され,多彩な臨床症状をあわせもつが疾患マーカーとなる自己抗体が存在しユニークな疾患と理解されている.
  4. 特定疾患受給者数は,9,028 人(2012 年),男女比は 1:13 で若年女性に好発し,発症年齢は 30 歳代に,有病者は 40 歳代にピークがある.
  5. ステロイドによく反応し予後良好な疾患と考えられてきたが,肺高血圧や間質性肺炎を合併する症例があり,難治性病態である.
  6. MCTD は,時間経過とともに線維症所見が優勢になることが多く,初期 SLE 様症状が優勢でも,強皮症症状が主体となることが多い.
  7. MCTD は,国の特定疾患に指定されており,申請すれば医療助成を受けることができる.
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検査

①血液検査
 白血球,赤血球,血小板が減少する.白血球が減少することが多い.CK,LDH など筋原性酵素は筋炎症状があるときに上昇する.CRP は陽性となる.
 抗核抗体が陽性である.
 抗U1-RNP 抗体は疾患標識抗体であり,これが単独高値となることが特徴とされているが,全身性エリテマトーデスに伴う自己抗体がみられることもある.その他補体の低下や血球減少,筋酵素増加など構成する各疾患に伴う異常がみられる.
②尿検査
 蛋白尿や血尿,各種沈渣を確認する
③Xp 検査・CT 検査
 間質性肺炎や胸膜炎・心膜炎を確認する.
④心電図検査
 肺高血圧症があると,心臓の右心負荷所見.
⑤呼吸機能検査
 肺活量やDLCO などの拘束性換気障害やAaDO2などを調べる.
⑥心エコー図
 肺高血圧症や心膜炎等の評価.
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