プライマリケア Primary Care

sysmex

疾患スピード検索

大腿骨頸部/転子部骨折

別名 femoral neck fractures, intertrochanteric fractures

疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。

臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 基礎疾患を有する高齢者に多くみられる骨折であるため,死亡率が高く,治療に難渋することも多い.
  2. 多くは単純 Xp で診断可能であるが,Xp で診断がつかない場合には単純 MRI の撮影が有用である.
  3. 大腿骨近位部の骨折は大腿骨頸部骨折と総称されることが多いが,厳密には大腿骨頸部骨折(大腿骨頸部内側骨折)と大腿骨転子部骨折(大腿骨頸部外側骨折)に大別され,それぞれ治療法や予後が異なる.
  4. 大腿骨頸部/転子部骨折は,急性期治療のみならずリハビリテーション,精神的ケア, social worker の関与や介護への移行など,チーム医療としての対応を必要とする全身疾患である.
詳細を見る

診断

①単純Xp
 ほとんどの例は単純Xp で診断が可能であるが,骨片転位の軽微な例だと診断が難しい.Xp による正診率は大腿骨頸部骨折で98.1%,大腿骨転子部骨折で96.7%とされる.両股関節前後方向撮影とLauenstein像などの股関節側方向撮影を行う(痛みが強い場合には,患側股関節を屈曲せずにすむ大腿骨頸部側方向撮影Cross-table lateral view が望ましい).
②単純CT
 骨折の形状や骨片転位の状態を把握するのに有効な場合がある.
③単純MRI
 単純Xp 像で骨折の診断がつかない場合や不顕性骨折を疑う場合に適応となる.股関節前額断像で評価する.骨折線はT1・T2 強調画像ともに線状の低信号に描出され,骨折部周囲の血腫や浮腫がT1 強調画像で低信号,T2 強調画像で高信号に描出される.発症後数時間で骨折部が描出されるため,骨シンチグラムに比較して早期診断に有用である.
④RI(骨シンチグラム)
 MRI と同様の適応があり,不顕性骨折の診断に有効である.受傷後72 時間以上経過した後でなければ正確な診断が困難であることと,偽陽性や偽陰性が存在することに注意を要する.
詳細を見る
お問い合わせ サイトマップ
個人情報の取り扱いについて ご利用に際して
会社概要
PAGE TOP