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伝染性紅斑

別名 erythema infectiosum

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 2~12 歳の小児,特に学童に好発.
  2. 一般にりんご病といわれ,顔面に蝶形紅斑を認める.
  3. 顔面の発疹に 1 日くらい遅れて四肢に紅斑が出現する.
  4. ヒトパルボウイルス B19 による感染.
  5. 感染後 7~9 日に感冒様症状を認め,紅斑は感染後 2 週間以後にみられる.
  6. 特に治療を要しない.
  7. 妊婦が本症に罹患すると,流産,胎児水腫が起こる危険性が高い.
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病態・症状

 病原ウイルスは ヒトパルボウイルスB19 である.感染後18 日ごろに発疹が出現する.特徴的な頬部のびまん性紅斑(蝶形あるいは平手打ち様不規則紅斑)から,わが国ではりんご病とよばれている.
 頬部の紅斑より1~2 日後に上肢・下肢の伸側に多数の爪甲大の紅斑が出現する.発熱は紅斑出現の前駆症状として出現する.
 その他,咽頭痛,関節炎などで,インフルエンザと類似症状を示すことがある.妊婦での感染では胎児に対する障害が報告されている.
 予後は良好な感染症であるが,ヒトパルボウイルスB19 は造血細胞を標的とするために,いくつかの種類の造血障害発作が知られている.抗体検査が可能である.
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