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髄膜炎

別名 meningitis

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

●化膿性髄膜炎
  1. 2010 年より Hib ワクチン(アクトヒブ®)が,そして,2011 年より肺炎球菌ワクチン(プレベナー®)が,定期接種となり,化膿性髄膜炎の発生頻度は激減している.
  2. 乳児期にこの 2 種類のワクチンを接種していれば,発熱の乳幼児で,化膿性髄膜炎を鑑別する必要性はかなり低くなる.しかし,肺炎球菌ワクチンについては,40 種類以上の血清型があり,現在のワクチンには 13 種類しか含まれていないため,カバーできていない血清型による髄膜炎の可能性は残る.
  3. したがって,少しでも疑わしい場合,診断不明の場合には髄液検査をためらわない.
  4. 乳幼児では,固有症状を欠くこともある.
  5. 化膿性髄膜炎の予後不良の最大因子は,診断,治療の遅れることである.

●結核性髄膜炎
  1. 結核菌が血行性に転移するとき,髄膜に定着すると結核性髄膜炎を発症する.
  2. 乳幼児の結核死亡の最大原因であり,2 歳未満に圧倒的に多い.

●無菌性髄膜炎
  1. ムンプス・エコー・コクサッキーウイルスなどが多く,夏かぜとして見逃されやすい.
  2. ムンプス(流行性耳下腺炎)の髄膜炎は案外多い.
  3. 髄液採取が治療も兼ねる.
  4. 安静臥床,対症療法(輸液や解熱剤の投与など)が,治療の中心である.
  5. 髄膜炎だけで終われば一般に予後は良好であるが,脳炎合併の有無とその程度が予後を左右する.
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検査

1.化膿性髄膜炎
[検査]
①髄液検査
 小児の腰椎穿刺で非常に大切なことは,児が動かないようにしっかりと固定することである.そして,必ず髄液の塗抹,培養を行う.化膿性髄膜炎の所見は,細胞増多(特に多核細胞),蛋白増加,糖,Cl の減少などがあげられる.髄液の糖の評価には血糖を参考にする.
②血液検査
 血算,赤沈,CRP なども同時に検査する.
③頭部CT
 頭蓋内病変の鑑別や脳浮腫の評価に有用である.
④抗原検出迅速キット
 ラテックス凝集反応を用いた迅速キットが発売されている.主要起炎菌である肺炎球菌,インフルエンザ菌,B 群溶連菌,大腸菌,髄膜炎菌を,30 分程度で診断できる.

2.結核性髄膜炎
[検査]
①1.化膿性髄膜炎[検査]
②トリプトファン反応陽性.
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