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頸椎疾患

別名 diseases of the cervical spine

疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。

臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 四肢の深部腱反射と異常反射の有無を確認する.徒手筋力テスト(MMT)にて四肢の筋力を評価する.知覚障害があればその領域を確認する.
  2. 神経障害があれば麻痺筋・知覚障害の範囲から障害部位を推測する.神経の障害をきたしやすい部位(脊髄,神経根,腕神経叢,肘部管,手根管など)と,それぞれの障害によって生じる典型的な症状を知っておく.
  3. 症状,理学的所見から障害部位を推定し,画像所見で神経圧迫病変の有無を確認する.頸椎であればまず単純 Xp により評価を行う.四肢の神経症状があり頸椎病変が疑われれば頸椎単純 MRI を撮影して評価する.画像検査での異常所見は,症状や理学所見と一致してはじめて意味をもつことに注意.
  4. 手指巧緻運動障害,四肢深部腱反射の亢進,異常反射がみられれば脊髄の障害を疑い,早急に専門医に相談する.
  5. 神経根症状が主であればまずは保存的に経過をみる.疼痛が著しい場合,筋力低下や筋萎縮がみられる場合には専門医に相談する.
  6. 鑑別として,上肢の関節疾患,上肢の絞扼性末梢神経障害,神経内科的疾患(運動ニューロン疾患,脊髄変性疾患,筋萎縮性側索硬化症脊髄空洞症,脊髄腫瘍など)も考慮する.
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検査

①単純Xp
 頸椎2 方向(正面・側面)の撮影を基本とし,脊椎不安定性の評価には前屈・後屈を,椎間関節や椎間孔の評価には両斜位を,環軸椎の評価には開口位などを適宜追加する.
<読影のポイント>
  1. ①正面像:椎間関節の関節症性変化の有無をみる.
  2. ②側面像:前彎の減少や後彎の有無,椎間腔の狭小化や後方骨棘形成,後縦靱帯骨化の有無.前方の骨棘形成は,巨大なものでない限り,臨床的な意味は少ない.脊柱管前後径(図1)については諸説あるが,12 mm 以下はあきらかに脊柱管狭窄であり,脊髄症を生じやすいとされる.関節リウマチがあれば環軸椎亜脱臼の有無もみておく.
  3. ③両斜位像:骨棘形成による椎間孔の狭小化.
  4. ④前後屈像:椎体の前後方向のすべりは3 mm 以上を不安定性ありとする.
  5. ⑤開口位:歯突起および環軸椎の適合性を評価する.
②CT
 骨性要素の描出に優れている.骨棘の把握,脊柱管狭窄の評価,後縦靱帯骨化症の診断などに有用である.
③MRI
 頸椎の評価に有用である.脊髄の圧迫が著しいとT2 強調画像にて髄内に高信号変化がみられる.
④電気生理学的検査
  1. ①末梢神経伝導速度:手根管症候群における正中神経の障害や,肘部管症候群における尺骨神経の障害など,末梢神経の評価に適している.
  2. ②針筋電図:障害された神経によって支配される筋に高振幅電位などの神経原性変化がみられる.

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図1 脊柱管前後径
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