EBウイルス抗原
EBウイルス抗原
別名 | EBV antigen |
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臨床的意義
- 本検査は,EBウイルス感染症およびEBウイルス関連腫瘍が疑われるときに行われる.
- 臨床場面では次のような指標として利用される.
- 抗原を検出する場合:Burkittリンパ腫,上咽頭癌,NK/T細胞リンパ腫,Hodgkinリンパ腫,胃癌,Sjögren症候群,B細胞性日和見リンパ腫
- EBウイルス感染腫瘍の判定は,腫瘍細胞中に発現するLMP1蛋白を間接蛍光抗体法で検出するか,あるいはEBER1をin situ hybridizationで検出する.
- 抗体を検出する場合:伝染性単核症,慢性活動性EBウイルス感染症,上咽頭癌,B細胞性日和見リンパ腫
- EBウイルス感染の有無は,通常血清中のEBウイルス抗原に対する抗体を検出して決定する.未感染者はすべてのEBウイルス抗原に対する抗体が陰性である.既感染者は抗VCA IgG抗体および抗EBNA抗体が陽性となる.伝染性単核症の急性期では抗VCA IgM抗体が検出される.
- EBウイルスDNAを検出する場合:慢性活動性EBウイルス感染症
- 慢性活動性EBウイルス感染症では,real-time PCRで末梢血中のEBウイルスDNAのコピー数をモニターすることが,疾患の回復度の指標として重要な検査になっている.
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基準値・異常値
- 基準範囲
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陰性
- 陽性
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Burkittリンパ腫、 B細胞性日和見リンパ腫、 Hodgkinリンパ腫、 NK/T細胞リンパ腫、 Sjögren症候群、 胃癌、 上咽頭癌、 慢性活動性EBウイルス感染症
( 小林 了 )
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