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抗エンテロウイルス71型抗体

抗エンテロウイルス71型抗体

別名 エンテロウイルス71型抗体,手足口病ウイルス抗体

臨床的意義

  • 本検査は,手足口病を疑うとき,または無菌性髄膜炎を疑うときに行われる.
  • 手足口病は夏に流行する特徴があり,口腔粘膜,手掌,足蹠に水疱が発生することで,臨床診断は比較的容易である.
  • ウイルス検査での確定診断は,分離が必要であるが,エンテロウイルス71型は病因ウイルスと臨床症状の関連が明らかであり,約5年周期で流行を繰り返していることなどから,血清学的診断が可能である.
  • エンテロウイルス71型の血清学的診断は中和抗体の上昇で診断され,急性期と回復期のペア血清について,4倍以上の上昇で有意と認める.
  • まれに,ポリオ様麻痺,限局性小脳炎などの中枢神経疾患を合併することがあり,疑うときは髄液の検査を行う.
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基準値・異常値

基準範囲
陰性(血清4倍未満,髄液1倍未満)
変動要因
高値

限局性小脳炎、  手足口病

手足口病(ときにポリオ様麻痺,限局性小脳炎)

次に必要な検査
今後の検査の進め方
  • ウイルス分離,PCRによるウイルス核酸の証明法もあるが,必要性は低い.
変動要因
手足口病を疑う場合には,エンテロウイルス71型以外にコクサッキーウイルスA群16型が主となるが,コクサッキーウイルスA群4,5,6,10型の報告がある.
( 中村良子 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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