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耐熱性アルカリホスファターゼ

耐熱性アルカリホスファターゼ

略称 HSAP
別名 ALP4,腫瘍性ALP

臨床的意義

  • 本検査は,異常妊娠,悪性腫瘍が疑われるときに行われる.
  • ALP4(胎盤性ALP)は妊娠10週以後に胎盤で産生され,妊娠30週以降に胎盤から母体血中に流入し,分娩時に向け活性は上昇する.分娩後は半減期約7日で減少する.
  • 癌細胞の多くで胎盤性ALPの発現が認められ,特に精巣精上皮腫(セミノーマ)では組織診断上有用なマーカーである.しかし,腫瘍で胎盤性ALPが血中に出現する頻度は約1%と低く,肺癌,卵巣癌などで認められるにすぎない.腫瘍マーカーとしては他に優れた項目が開発されており,腫瘍マーカーとしての意義は乏しい.腫瘍でALPが上昇している場合,安易に骨転移や肝転移と即断しないように注意する必要がある.
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基準値・異常値

基準範囲
陰性
陽性

悪性腫瘍、  妊娠

妊娠,悪性腫瘍

次に必要な検査

胎児・胎盤系検査,LAP(leucine aminopeptidase),CAP(cystyl-aminopeptidase).
( 深津俊明 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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