アセトン
アセトン
臨床的意義
基準値・異常値
- 基準範囲
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5μg/ml未満(血清・尿ともに検出限界未満を基準値とする)
変動要因 - 高値
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アセトン血性嘔吐症(自家中毒)、 アセトン作業者、 イソプロピルアルコール作業者、 グリコーゲン病、 飢餓、 絶食、 糖尿病、 糖尿病性アシドーシス
アセトン作業者,イソプロピルアルコール作業者,糖尿病,糖尿病性アシドーシス,グリコーゲン病,飢餓,絶食,アセトン血性嘔吐症(自家中毒)
次に必要な検査
生物学的モニタリングとして利用する場合,尿中アセトン値が高値を呈したときには,作業の前後で測定するとともに尿および血清のケトン体分画についても測定し,職業曝露による高値あるいは他の生理的・病理的理由による高値のいずれかを判別する.
- 変動要因
- 検体の採取,保存状況をチェックする.採血,採尿時期(作業終了時)が適切であったか,凍結保存してあったかを確認する.検体は採取後の保存中に非酵素的に脱炭酸反応が進行しアセトン濃度が上昇する可能性もあるが,-70℃に保存すれば3週間は安定であるとされる.
- 曝露との関連をみるときには,ケトーシスを起こすような原因のある検体は注意を要する.
( 〆谷直人 )
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