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フェノバルビタール

フェノバルビタール

略称 PB

臨床的意義

  • 薬理効果は脳内濃度に依存し,その濃度は血中濃度と平衡関係にあるため,血中濃度測定は重要である.
  • 一般的に,血中薬物濃度を測定することの臨床的意義は【→】「カルバマゼピン」.
副作用
〈濃度依存性〉
  • >30μg/ml頭痛めまい,運動失調,精神機能低下,過度の鎮静,ときに食欲不振
  • >60μg/ml:中毒症状(昏睡,呼吸抑制,血圧低下,体温降下).
〈濃度非依存性〉
  • 血液(ときに巨赤芽球性貧血,低カルシウム血症),過敏症(猩紅熱様,麻疹様,中毒疹様発疹などの過敏症状),その他(連用により蛋白尿,ヘマトポルフィリン尿,ときに発熱,骨軟化症の発現).
適応症
  • 不眠症,不安・緊張状態の鎮静,てんかん痙攣発作(強直間代発作,焦点発作),自律神経発作,精神運動発作
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基準値・異常値

基準範囲
有効治療濃度
  • 熱性痙攣:15μg/ml
変動要因
適応症

てんかんの痙攣発作、  自律神経発作、  精神運動発作、  不安・緊張状態の鎮静

変動要因
  • 高値を示す場合の原因:吸収・分布相における測定,過量投与,薬物相互作用(代謝阻害,排泄阻害),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの低下.
  • 低値を示す場合の原因:定常状態にまだ到達していない時点での測定,ノンコンプライアンス,薬物相互作用(酵素誘導,排泄促進),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの上昇.
( 樋口 駿,廣田 豪 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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