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セロトニン

セロトニン

別名 5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)

臨床的意義

  • 循環血中セロトニンはほとんど尿中5-HIAAとして排泄されるので,血中セロトニン測定に際しては5-HIAAの測定も同時に行うと有用である.
  • 血中セロトニン値の異常高値の疾患としては,カルチノイド,片頭痛(発作直前),脳性麻痺,ダンピング症候群などがある.逆に異常低値をとる疾患としてフェニルケトン尿症,精神発達遅滞などがある.しかし,上記の中で実際の診療上血中セロトニン測定が診断に役立つのはカルチノイドである.
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基準値・異常値

基準範囲
  • 〈血液〉60~230ng/ml
  • 〈血漿〉40~350ng/ml
変動要因
高値

カルチノイド、  ダンピング症候群、  脳性麻痺、  片頭痛

カルチノイド,片頭痛(発作直前),脳性麻痺,ダンピング症候群

低値

フェニルケトン尿症、  精神発達遅滞

フェニルケトン尿症,精神発達遅滞

次に必要な検査
特有な臨床的症状・所見よりカルチノイドを疑った場合,確定的診断としては血中セロトニン測定より5-HIAAの方が重要であるので5-HIAAを測定する.
変動要因
セロトニンはヘモグロビンにより分解されるので,溶血を防ぐためEDTA-2Na入り試験管に採血し,また採血後なるべく早く4℃で冷却遠心分離し測定まで凍結保存して,セロトニンの分解を防ぐ注意も必要である.
( 中井利昭 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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