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C1q

C1q

略称 C1q

臨床的意義

  • 補体系の関与する疾患,すなわち結合組織病をはじめとする自己免疫疾患などでは,血中補体量は免疫複合体などに吸着され低値を示すとされるが,C1qは異常高値を示す場合が多い.
  • 急性期反応蛋白の一つともいわれるように,補体の関与する疾患において,診断,治療効果の判定,経過観察の上で有用である.古典経路の最初の反応成分ではあるが,C4あるいはC2蛋白量の方が活性化の程度を鋭敏に反映する.
  • 血管神経性浮腫はC1INH異常が一因となる.C1INH異常は蛋白欠損と機能欠損があり,遺伝性と獲得性がある.先天性のC1INH欠損症(遺伝性血管神経性浮腫:HANE)ではC1qは基準値を示すのに対し,リンパ系増殖性疾患や自己免疫系疾患に合併して生じることのある後天的な獲得性血管神経性浮腫(ANE)ではC1qは低値を示すため,両者の鑑別に有用である.
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基準値・異常値

基準範囲
8.8~15.3mg/dl(参照値)
高値

アナフィラキシー性紫斑病、  関節リウマチ(RA)、  進行性全身性硬化症(PSS)

関節リウマチ(RA),進行性全身性硬化症(PSS),アナフィラキシー性紫斑病

次に必要な検査

臨床的意義は少ない.各疾患に応じた検査
低値

悪性関節リウマチ(MRA)などの結合組織病、  後天的血管神経性浮腫(C1インヒビター欠損)、  混合性結合組織病(MCTD)、  全身性エリテマトーデス(SLE)

全身性エリテマトーデス(SLE),混合性結合組織病(MCTD),悪性関節リウマチ(MRA)などの結合組織病,後天的血管神経性浮腫(C1インヒビター欠損)

次に必要な検査

結合組織病ではCH50C3C4を測定するのが一般で,C1q測定の臨床的意義は少ない.血管神経性浮腫が疑われる場合には,C1インヒビターの活性測定.
次に必要な検査
  • 結合組織病ではCH50C3C4を測定するのが一般で,C1q測定の臨床的意義は少ない.
  • 血管神経性浮腫が疑われる場合には,C1インヒビターの活性測定.
( 竹村周平 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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