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ピリジノリン

ピリジノリン

略称 PYD,Pyr

臨床的意義

骨吸収性疾患一般の病勢評価,経過観察に有用である.特に甲状腺機能亢進症においては著しい高値を示すことが知られている.しかし,より優れた骨吸収マーカーが開発されたことから,その臨床的重要性は乏しくなった.
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基準値・異常値

基準範囲
成人12.5~41.9nmol/mmol・Cr(ELISA)
変動要因
高値

Paget病、  ステロイド薬使用者、  甲状腺機能亢進症、  骨粗鬆症、  小児、  転移性骨腫瘍

小児,Paget病,骨粗鬆症甲状腺機能亢進症,転移性骨腫瘍,ステロイド薬使用者.

次に必要な検査

他の骨代謝マーカーや画像診断の結果をふまえ,総合的に骨代謝状態を評価する.
低値

小児の場合は下垂体性小人症

成人においては基準値を下回る場合に病的意義は乏しいが,小児の場合は下垂体性小人症を疑う根拠の一つとなる.

変動要因
  • 腎機能に留意する.血中クレアチニン値が正常域を超えた場合,尿中排泄量のクレアチニン補正は無意味になる.
  • 老人,るいそう者,スポーツマンなど尿中クレアチニン排泄量が正常域を逸脱する可能性がある場合にも解釈は慎重を要する.
  • 日内変動が存在する.ピリジノリン排泄は夜間から早朝にピークをとるサーカディアンリズムを示す.連続して測定する場合,採尿時間は一定にすべきである.
  • 測定法に注意する.HPLCではEIAの数倍の値を示す.
( 風間順一郎 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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