甲状腺機能低下症
hypothyroidism
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「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
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Clinical Chart
検査・診断(表1)
FT4低下,FT3低下,TSH 上昇,抗サイログロブリン抗体陽性,抗マイクロゾーム抗体(または抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体)陽性,甲状腺超音波(エコー),必要に応じ甲状腺穿刺吸引細胞診,副腎皮質機能(血中コルチゾールなど).
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表1 慢性甲状腺炎(橋本病)の診断ガイドライン(2013)
a)臨床所見
①びまん性甲状腺腫大
ただしバセドウ病など他の原因が認められないもの
b)検査所見
①抗甲状腺マイクロゾーム(またはTPO)抗体陽性
②抗サイログロブリン抗体陽性
③細胞診でリンパ球浸潤を認める
1)慢性甲状腺炎(橋本病)
a)およびb)の1つ以上を有するもの
【付記】
①他の原因が認められない原発性甲状腺機能低下症は慢性甲状腺炎(橋本病)の疑いとする.
②甲状腺機能異常も甲状腺腫大も認めないが抗マイクロゾーム抗体およびまたは抗サイログロブリン抗体陽性の場合は慢性甲状腺炎(橋本病)の疑いとする.
③自己抗体陽性の甲状腺腫瘍は慢性甲状腺炎(橋本病)の疑いと腫瘍の合併と考える.
④甲状腺超音波検査で内部エコー低下や不均一を認めるものは慢性甲状腺炎(橋本病)の可能性が強い.