肺炎
pneumonia
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「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
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Clinical Chart
●肺炎
●マイコプラズマ肺炎
- 上気道感染症に引き続いて起こることが多く,発熱後受診するまでに日数を経過していることが多い.
- 小児の肺炎の特徴はウイルス,細菌,マイコプラズマ,クラミジアなど原因が多彩で,発症年齢により原因・病態が異なる.
- 乳幼児の細菌性肺炎では急激に呼吸困難を起こすことがある.
- 幼児期後半から学童にかけて最も多いのはマイコプラズマ肺炎で,4~5 年の周期で流行する傾向がある.
- 入院の適応は「小児呼吸器感染症診療ガイドライン 2011」の重症度判定と入院の目安を参考にする.
●マイコプラズマ肺炎
- 幼児から学童にかけて多く,4~5 年の周期で流行する傾向がある.
- 胸部の診察所見は軽微であることも多く,胸部 Xp で初めて肺炎とわかることも多い.流行しているときに咳が続けば疑ってみる.
- 血液検査で白血球数は正常ないし軽度上昇し,CRP は軽度陽性を示すことが多い.マイコプラズマ抗体価は回復期に上昇し,寒冷凝集素価も上昇することもある.
- 合併症として髄膜脳炎,ギラン・バレー症候群,膵炎,中耳炎などがある.
概念
①肺炎は発熱・咳嗽・呼吸困難を主症状とし,胸部Xpで浸潤影がみられるものをいう.その病変の分布から大葉性肺炎・気管支肺炎・間質性肺炎の3 種に分けられる.移行型・混合型も認められる.細菌性は大葉性肺炎や気管支肺炎が多く,ウイルス,マイコプラズマでは間質性肺炎が多い.
②小児の肺炎の特徴はウイルス,細菌,マイコプラズマ,クラミジアなど原因が多彩で,発症年齢により原因・病態が異なる.
③胸部Xp から原因微生物を推定することは難しい.白血球数,血液像,CRP,赤沈などの血液検査,咽頭拭い液・喀痰(乳児では胃内吸引)の細菌培養やウイルス分離などの総合判断による(倉繁隆信・他:小児内科 24(増刊):354, 1992 参照).小児の場合,肺炎球菌の尿中抗原は常在していることが多く偽陽性が出やすい.
②小児の肺炎の特徴はウイルス,細菌,マイコプラズマ,クラミジアなど原因が多彩で,発症年齢により原因・病態が異なる.
③胸部Xp から原因微生物を推定することは難しい.白血球数,血液像,CRP,赤沈などの血液検査,咽頭拭い液・喀痰(乳児では胃内吸引)の細菌培養やウイルス分離などの総合判断による(倉繁隆信・他:小児内科 24(増刊):354, 1992 参照).小児の場合,肺炎球菌の尿中抗原は常在していることが多く偽陽性が出やすい.