尿失禁(腹圧性・切迫性・溢流性・混合性)
urinary incontinence(stress, urgent, overflow, mixed)
疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。
「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。
(リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690)
Clinical Chart
検査
①問診票
失禁のきっかけ,分娩歴,既往歴,手術歴,生活習慣などを聞くだけでほとんどの場合,診断がつくことが多い.
②パッドテスト
導尿後,膀胱内に300 mL の生食を注入し,内診台上で咳やくしゃみをさせ,尿の漏れ具合を調べる.さらにあらかじめ重さを測ったパッドを当てて,決められた運動(くしゃみ,階段昇降,跳躍運動)をし,どのくらい尿失禁があったのか,パッドの重さを測って調べる.25 g 以上であれば重症.テスト後排尿させ,経腟エコーで残尿をチェックすることもある.
③経会陰膀胱エコー・鎖膀胱造影
ADL が悪く,運動のできない患者でもできる.経会陰膀胱エコーは,導尿後生食を300 mL 膀胱内に注入し,立位で会陰部にエコープローブを密着させ,腹圧をかけてみて膀胱頸部の状態を観察する.パッドテストと同時に行うことが多い.鎖膀胱造影では,外尿道口から細い金属製のチェーンを挿入し,希釈した造影剤を300 mL 膀胱内に注入して,立位で腹圧をかけたときとリラックスしたときをそれぞれ正面・側面から撮影する.腹圧性尿失禁の場合はしばしば膀胱頸部が開きやすくなっており,また膀胱下垂を併発して,残尿がみられることがある.
④Q-tip テスト
外尿道口からゼリーを塗った綿棒を3~4 cm 挿入し,腹圧をかけることで尿道の可動性が過度でないか調べる.
⑤膀胱内圧測定などの膀胱機能検査は泌尿器科に依頼する.
失禁のきっかけ,分娩歴,既往歴,手術歴,生活習慣などを聞くだけでほとんどの場合,診断がつくことが多い.
②パッドテスト
導尿後,膀胱内に300 mL の生食を注入し,内診台上で咳やくしゃみをさせ,尿の漏れ具合を調べる.さらにあらかじめ重さを測ったパッドを当てて,決められた運動(くしゃみ,階段昇降,跳躍運動)をし,どのくらい尿失禁があったのか,パッドの重さを測って調べる.25 g 以上であれば重症.テスト後排尿させ,経腟エコーで残尿をチェックすることもある.
③経会陰膀胱エコー・鎖膀胱造影
ADL が悪く,運動のできない患者でもできる.経会陰膀胱エコーは,導尿後生食を300 mL 膀胱内に注入し,立位で会陰部にエコープローブを密着させ,腹圧をかけてみて膀胱頸部の状態を観察する.パッドテストと同時に行うことが多い.鎖膀胱造影では,外尿道口から細い金属製のチェーンを挿入し,希釈した造影剤を300 mL 膀胱内に注入して,立位で腹圧をかけたときとリラックスしたときをそれぞれ正面・側面から撮影する.腹圧性尿失禁の場合はしばしば膀胱頸部が開きやすくなっており,また膀胱下垂を併発して,残尿がみられることがある.
④Q-tip テスト
外尿道口からゼリーを塗った綿棒を3~4 cm 挿入し,腹圧をかけることで尿道の可動性が過度でないか調べる.
⑤膀胱内圧測定などの膀胱機能検査は泌尿器科に依頼する.