浮腫
edema
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「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
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Clinical Chart
- 下肢浮腫では圧痕性浮腫〔pitting edema(押すと境界明瞭な圧痕ができる)〕なのか,非圧痕性浮腫〔non-pitting edema(例:リンパ浮腫,粘液水腫)〕なのかを確認する.
- 両側性か片側性なのか,また頸静脈怒張を伴うかどうかなど合わせて評価を行い,鑑別診断を進める.
- 高齢者で坐位をとっている時間が長い場合は,下肢浮腫が目立つことがあるが,安易な利尿剤の使用は控えるようにする.またベッド上生活が長い場合は,逆に下肢浮腫は目立たないが体幹背側の浮腫が存在する場合がある.いずれにしても,治療にあたっては局所の浮腫のみにとらわれないようにする.
検査
①エコーにて下大静脈を観察し,下大静脈拡大の有無および呼吸性変動の有無を評価する.
②血液検査では血算,生化学(肝機能,
アンモニア,腎機能,アルブミン,脂質),CRP,D ダイマー,BNP,TSH,FT
4 の計測を行う.検尿検査で
尿蛋白を評価する.
③その他,全身性浮腫に対して心エコーで心機能の評価,腹部エコーにて肝や腎の性状の評価と腹水の有無,ECG,胸部Xp での評価を追加する.
④片側性で肢全体に浮腫がみられる場合は下肢静脈エコーを行い,静脈血栓の有無を評価する.