難治性皮膚潰瘍(褥瘡管理ほか)
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「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
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Clinical Chart
- 難治性皮膚潰瘍は治療だけでなく予防まで含めた長期にわたる管理が必要であり,患者自身と家族,さらには社会に与える影響が多い疾患のひとつである
- 管理にあたり,医師・看護師をはじめ,医療・介護に携わるすべてのスタッフ(薬剤師・理学療法士・栄養士・MSW など),さらには行政をも含めたチームとしての関わりが必須である
- 適切な局所治療を行うことは必要ではあるが,治療方法以外に発生に至った原因を適切に改善しておくことや,低栄養などの治癒阻害要因を適切に管理することがより重要であることに留意する.
注意点
難治性皮膚潰瘍の原因には「日本褥瘡学会 編:在宅褥瘡予防・治療ガイドブック」に示すようなさまざまな原因が存在する.これらの潰瘍はいったん発生するとその治療に長期間を要し,患者や社会にさまざまな影響を及ぼすことになる(表1).
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表1 難治性潰瘍が患者・社会に与える影響
患者に与える影響 社会に与える影響 身体的負担
・痛み・不眠
心理的負担
・自尊心喪失・孤独・抑うつ
・生活制限(衣服,排膿・臭い)
経済的負担社会保障コストの増大
・薬剤費用
・材料費用(治療材料・装具)
・人件費(医療・介護従事者)
・公的保障(年金・生活保護)
生産力損失