胆嚢癌
gallbladder cancer
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「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
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Clinical Chart
検査
- ①体外式超音波検査
非侵襲的で放射線被曝もないため,比較的容易に施行できる.癌検診による胆嚢癌発見率は 0.01%といわれている.早期胆嚢癌の形態は①隆起型(Ⅰp 型, Ⅰs 型),②表面型(Ⅱa 型,Ⅱb 型,Ⅱc 型),③陥凹型(Ⅲ型)に分類される.ポリープ最大経が 10 mmを越える場合は原則手術を考慮する. - ②腹部 CT
胆嚢癌の周囲への進行度を確認するために有用.造影 CT による壁深達度の正診率は,m,mp 層で 40~86%,ss 層で 53%~75%,se 層以深で 75%~95%といわれている. - ③MRI(MRCP)
非侵襲的に胆管の全体像を把握できるので有用であるが,CT と比較し分解能は低い. - ④超音波内視鏡
早期胆嚢癌の形態,表面性状を観察するには一番有用であるが,内視鏡であるためやや侵襲的である.胆嚢壁は内側低エコー(粘膜,粘膜下層,固有筋層,漿膜下層線維層)と外側高エコー(漿膜下層脂肪層以深)の 2 層に描出される.正診率は 70~80%. - ⑤血液検査
無症状早期胆嚢癌では異常のみられないことが多い,腫瘍浸潤により胆嚢炎や胆管炎など臓器症状が出る場合はそれに伴って,各々の数値に異常をきたす. - ⑥PET
胆嚢癌の感度は低いが,リンパ節や肝臓などへの転移診断や重複癌発見に有用であり,可能であれば施行したい.