突発性発疹
別名 | exanthema subitum |
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「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
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Clinical Chart
- 突発性発疹の好発年齢は 6 カ月~1 歳,生後初めての高熱が多い.
- 突発性発疹の原因ウイルスはヒトヘルペスウイルス(human herpes-virus:HHV-6A, 6B,HHV-7)である.
- 突発性発疹では下痢,熱性痙攣の合併がある.
- 突発性発疹では解熱と同時に全身に赤い,斑状丘疹が出現する.
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病態・症状
(中山健太郎:小児科学 第5版. p.399, 文光堂, 1985,Asano Y, et al:Pediatrics 93:104-108, 1994)
1986 年に初めて分離されたHHV-6 が,1988 年Yamanisi らによって突発性発疹の原因病原体であることが証明された.現在ではHHV-6 はHHV-6A と6B に分けられている.
HHV-6A の初感染像は現在も不明である.HHV-6B は,母体から移行したHHV-6 の抗体は,生後4カ月から急速に低下し,6 カ月で最低となる.それ以降,1 歳にかけてほとんどの小児が初感染を受ける.初発例は4~18 カ月に後発し,初めての発熱で外来受診することが多い.典型的な経過を示すのは40~80%である.残りは,発熱のみ,発疹のみ,あるいは,不顕性感染である.1~2 歳までにほぼ100%の小児が抗体をもつ.感染経路としては,健康成人の唾液からウイルスが分離されていることから,母親からの水平感染が推定されている.抗体検査は可能である.発疹出現以前の診断には発熱第1 日より口蓋粘膜に出現する米粒大の紅色斑(永山斑)の確認があるが,相当な経験が必要.
<HHV-7>
1990 年に分離されたhuman herpesvirus-7(HHV-7)の初感染でも同様な臨床経過を示す.HHV-7 はHHV-6 より遅れて感染し,発疹・発熱は弱い.外来で経験する「2 回目の突発性発疹」がHHV-7 感染でのことがある.
HHV-6A の初感染像は現在も不明である.HHV-6B は,母体から移行したHHV-6 の抗体は,生後4カ月から急速に低下し,6 カ月で最低となる.それ以降,1 歳にかけてほとんどの小児が初感染を受ける.初発例は4~18 カ月に後発し,初めての発熱で外来受診することが多い.典型的な経過を示すのは40~80%である.残りは,発熱のみ,発疹のみ,あるいは,不顕性感染である.1~2 歳までにほぼ100%の小児が抗体をもつ.感染経路としては,健康成人の唾液からウイルスが分離されていることから,母親からの水平感染が推定されている.抗体検査は可能である.発疹出現以前の診断には発熱第1 日より口蓋粘膜に出現する米粒大の紅色斑(永山斑)の確認があるが,相当な経験が必要.
<HHV-7>
1990 年に分離されたhuman herpesvirus-7(HHV-7)の初感染でも同様な臨床経過を示す.HHV-7 はHHV-6 より遅れて感染し,発疹・発熱は弱い.外来で経験する「2 回目の突発性発疹」がHHV-7 感染でのことがある.
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