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遷延性咳嗽・慢性咳嗽

別名 persistent cough/chronic cough

疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。

臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 発症から 3 週間以内の咳嗽を急性咳嗽,3 週間~8 週間持続する咳嗽を遷延性咳嗽,8 週間以上持続する咳嗽を慢性咳嗽と分類する.
  2. 咳嗽は,喀痰を伴う湿性咳嗽(喀痰を喀出するための生理的な咳嗽)と,咳嗽のみで喀痰を伴わない乾性咳嗽(一次的に咳嗽が生じる)に分類される.
  3. 長期間持続するほど,感染性疾患の頻度は減少し,非感染性疾患の頻度が高くなる.慢性咳嗽の原因は,咳喘息,アトピー咳嗽,副鼻腔気管支症候群の 3 つで 80%以上を占める.
  4. 問診,聴診所見,胸部単純 X 線写真,胸部 CT,呼吸機能検査などでは確定診断が困難であり,治療的診断により診療を進めることが多い.
  5. 咳喘息では吸入ステロイド,気管支拡張薬が,アトピー咳嗽では抗ヒスタミン薬,吸入ステロイドが著効する.
  6. 咳喘息は適切な治療を行わなければ 30~40%の症例で気管支喘息に移行するため,吸入ステロイドによる治療が重要となる.
  7. 治療に反応しない咳嗽は,気管支結核や気管支腫瘍,X 線透過性気管支異物などの可能性もあり,CT で異常がない場合は喀痰検査に加えて気管支鏡検査を検討する必要がある.
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鑑別診断

①3週間以上持続する乾性咳嗽を主訴とする疾患として,咳喘息,アトピー咳嗽,胃食道逆流症,通年性喉頭アレルギー,薬剤性(ACE阻害薬),間質性肺炎,心因性咳嗽などが,湿性咳嗽を主訴とする疾患として副鼻腔気管支症候群,慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎)などが挙げられ,その他,百日咳,気管・気管支腫瘍,気管支結核,気管支異物などでは喀痰を伴う場合と伴わない場合の両者がある.
②「日本呼吸器学会:咳嗽に関するガイドライン第2版. 2012」に示すフローチャートを参考にするが,定型的に当てはまらないことも多く,問診,検査,治療的診断など試行錯誤を行いながら個別の対応を要することも少なくない.
③また,実臨床では咳嗽が出現してから3週間以内に受診することが極めて多く,感染性咳嗽(感染後咳嗽を含む)との鑑別も重要となる.その際,感染性咳嗽では原因微生物に感染した後に気道上皮が障害を受けた際に咳嗽が最も強くなり,気道上皮障害に伴う炎症により膿性痰が認められ,気道上皮の再生・修復と共に咳嗽は軽快傾向を示す,という自然史を踏まえた上で,「日本呼吸器学会:咳嗽に関するガイドライン第2版. 2012」のフローチャートを参考にしながら対応を行う.
④感染性咳嗽は,活動性感染性咳嗽(原因微生物が気道局所で活動性を保つ)と感染後咳嗽(原因微生物が免疫系ないしは抗菌薬により気道局所から排除された後に続く咳嗽)を併せた「狭義の感染性咳嗽」(多くは急性咳嗽・遷延性咳嗽を呈する)を指す場合に加えて,慢性気管支炎,副鼻腔気管支症候群,気管支拡張症びまん性汎細気管支炎などの慢性下気道感染症に伴う慢性咳嗽を含めた「広義の感染性咳嗽」を指す場合があり,注意を要する.
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