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尿路感染症

別名 urinary tract infection

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

●膀胱炎
  1. 急性膀胱炎:排尿終末時痛,頻尿,残尿感,血尿などの症状がある一般細菌感染.20 歳代の性的活動期の女性に多い.また,閉経前後の中高年期にも認める.疲れ,冷えなどが誘因となる.
  2. 起炎菌は大腸菌が多いが夏場の若い女性では Staphylococcus saprophyticus,高齢者では Proteus mirabilis などの細菌が認められる.
  3. 慢性膀胱炎:頻尿,残尿感などの症状は軽度のことが多い.細菌性なら複雑性で尿路の器質的,機能的な異常が認められる.起炎菌は大腸菌,腸球菌,緑膿菌が 3 大原因菌である.
●急性腎盂腎炎
  1. 悪寒戦慄を伴う高熱で発症し腎部の叩打痛を認める.膀胱炎症状が先行することもある.
  2. 起炎菌は大腸菌を中心とするグラム陰性桿菌であり主に上行性感染である.
●急性前立腺炎
  1. 発熱や悪寒などの全身症状と膀胱刺激症状(排尿時痛,残尿感)を認める疾患.
  2. 男性の尿路性器感染症疾患で常に鑑別診断の 1 つに挙げておくべき疾患.
  3. 抗菌薬投与にて治癒可能なものから,重症化し septic shock をきたすものなど幅広い.
●急性精巣上体炎(副睾丸炎)
  1. 嚢内有痛性,腫瘤形成性疾患の代表.
  2. 悪寒戦慄を伴う発熱を認め,陰嚢の発赤および腫脹とともに圧痛の著明な腫大した陰嚢内容を触知する.
  3. 通常は熱発するが,高熱を伴わないこともある精索炎を合併すれば,疼痛は精索から鼠径部に放散することもある.
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検査・診断

1.膀胱炎
[検査]
 検尿で沈査法では白血球数≧5WBCs/HPF,chambermethod では白血球数≧10WBCs/mm3と濃尿を認め,時には肉眼的血尿も出現する.必ず抗菌薬投与前に尿培養を行う.繰り返す膀胱炎や難治性膀胱炎では膀胱腫瘍や間質性膀胱炎などの基礎疾患の検索が必要であり,泌尿器科に紹介する.

2.急性腎盂腎炎
[検査]
 検尿で膿尿,血尿などを認める.尿培養は必ず行う.血液培養で細菌を認めることもある.結石などの二次性を検索するためにも,腹部Xp・単純CT・腹部エコーを行い水腎症の有無など調べておく.CT では腎腫大,腎周囲組織の乱れ,腎実質内の造影欠損像が認められる.繰り返す腎盂腎炎では,DIP(点滴静注腎盂造影)を施行し,基礎疾患の有無を検索しておく.膀胱尿管逆流症の有無は排泄性膀胱造影を行い確認する.

3.急性前立腺炎
[診断]
 発熱,全身倦怠感などの全身症状および排尿時痛,頻尿,尿意切迫感,会陰部不快感,尿閉などの局所症状を呈する.尿所見(膿尿・細菌尿),直腸診(前立腺圧痛)から比較的容易に診断される.ただし,前立腺マッサージはsepsis を誘発させる可能性があるので,慎重に行う.

4.慢性前立腺炎

5.急性精巣上体炎(副睾丸炎)
[検査]
 初期では腫脹した圧痛のある精巣上体と精巣の判別が可能だが,時間がたち一塊となるとわからなくなる.膿尿,血中白血球増多,発熱などの炎症所見を示すことが多い.
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